宇都宮 基師(うつのみや もとし)
昭和14年9月27日、愛媛県八幡浜市生まれ。八幡浜高校から立教大学へ進学。卒業後、南海放送へアナウンサーとして入社。退職後、フリーアナウンサーとしてラジオ生番組や競輪実況中継等を経て、現在『瀬戸風バンク応援隊長』としてCS番組に出演するほか、初心者の女性を対象に分かりやすく競輪を教える『競輪コンシェルジュ』として活躍中。競輪歴○十年!! 
血液型:A型、モットー『楽しく生きる』、趣味『ケイリンの他にゴルフと公園の清掃』

第4回『行く年来る年編』

 “光陰矢の如し”とはよく言ったもので、今年も残りわずかとなりましたが、皆さんお正月の準備はお済みですか。12月30日までナイター番組の仕事があるため、お正月気分には全然なっていない『よもだ』の“もっくん”です。今回は今年最後ということなので、この1年をしみじみと(笑)振り返り、“もっくん的総決算”をよもよもしてみたいと思います。

近畿勢の活躍が目立った1年

 世の中は激動の1年だったですね。いきなり大きな話ですが…(笑)。一体この国は今後どうなっていくんやろか心配です。いろんなことがあったので、政治的にも、国際的にも。まぁそんな中、競輪界でもいろいろありましたよね。この松山の瀬戸風バンクでは、平成21年の11月からナイター競輪が始まりましてね、これはうれしいニュースでしたね。およそ半年間、地元ファンや全国のファンに、ナイター競輪を楽しんでいただけたと思います。私も番組に出させていただいて、伊藤豊明さんと一緒に随分楽しませていただきました。

 今年の競輪界についての印象ですと、まずそうですね、これまでの福島勢を中心とした流れから、今年は村上兄弟の“炎の走り”に代表される近畿の復活が見られたことがうれしかったですね。村上義弘選手が弟の博幸選手を連れてね、それこそ怒とうの走り、本当に身震いするぐらいのレースがありましたね。松戸で博幸選手がダービー初制覇。その勢いでSSシリーズも制覇しましたね。この村上兄弟の走りっていうのは今年、競輪ファンにとっては大きなインパクトがあったんじゃないですかね。市田佳寿浩選手の諮m親王牌、GT初制覇。これもうれしかったですね。福井では初めてですからね、GTは。その後、福井では脇本雄太という将来有望な選手が出てきましたし、いい刺激になったんじゃないですかね。

 まぁそれに比べると、今まで強かった九州勢が今一つだったかな、四国勢もね。小倉竜二選手とか頑張ってる選手はいましたけども。残念だったのは地元のエース・渡部哲男選手が、腰を悪くしてイマイチ振るわなかったですよね。でも競輪祭にも出てましたし、これから復活してほしいですよね。

 地元の競輪界を振り返ってみますと、一番大きな出来事は、やはり松山でナイター競輪が始まったということと、『競輪コンシェルジュ』という、普段競輪になじみのない女性を対象に、20歳から70歳ぐらいまでの女性にね、たくさんご応募いただいてね。毎回20人ずつぐらいに来ていただいたんですけども、施設や普段入ることができない選手宿舎、検車場、発売所、レストランだとかを見学してもらったり、バンクのそばまで行って実際に迫力あるレースを見てもらったりして、皆さん『ワァーすごいっ』っていうふうに喜んでいました。1着当てクイズなんかもやって大変盛り上がりましたよ。自分が投票した選手が1着になると、もう大変な騒ぎでね(笑)、こちらも楽しかったですね。今の内容で3月までやって、その後は内容を見直して続けることを考えていますので、皆さんぜひご参加ください。

愛媛では小川、全国では村上兄弟にMVP

 やっぱり愛媛の選手のなかで一番印象的だったのが、小川祐司選手ですね。地元で3連続優勝しましてね。そして4連続となるかっていう時にちょっと暴走がありまして(笑)、負けましたけどね。まだまだ若いので、これからどんどん強くなって四国の先導役になってくれるといいなと期待しています。性格もいいし練習もよくしてるみたいだし、あとはレースの駆け引きだとか、もう一つ強い気持ちや判断力なんかを身に付けていけば、それこそS級の上位で通用する選手になっていくような気がします。師匠の梶應弘樹支部長も、そんなことをおっしゃってました。最近はちょっとレースの組み立てというか作戦というか、そういうものを他の選手に読まれたり覚えられたりして、ちょっとふがいない成績の時があったりしたんですけども、これはどの選手でも乗り越えていかないといけないですからね。同期の深谷知広選手みたいに、早くGTで活躍できる選手になってほしいですね。

 深谷選手といえば今年はすごく活躍しましたね。松山でも8月に伊藤豊明杯で完全優勝したことはまだ記憶に新しいですよね。どんなプロスポーツでもそうですけど、若いスターが出て来ないと盛り上がりませんからね。だからこの深谷の登場というのは、今年の競輪界にとって大きなインパクトを与えたんじゃないですかね。小川選手も同期の深谷に負けじと頑張ってもらいたい。だから愛媛のMVPは、小川祐司選手にあげたいなと思います、将来への期待も込めて。そのほか地元ではS級で橋本強選手や梶應支部長、濱田浩司選手も優勝し、チャレンジ戦ではルーキーの高市訓但選手も優勝しましたからね。愛媛もよく頑張ったんじゃないかなと、物足りなさはありますけども。

 全国のMVPは、やはり村上兄弟。兄はダービーで弟に抜かれましたけども、サッカーでいえば得点したのが弟、アシストしたのが兄といった感じですかな。あと市田にも特別賞をあげたいですな。今年はこの近畿の3人が印象的だったんですけども、依然として福島の伏見選手なんかも共同通信社杯秋本番を獲りましたし、やっぱり安定した強さを持ってますよね。山崎芳仁、伏見、佐藤慎太郎…まだまだ福島勢は手ごわいですね。関東では今年タイトルを獲ってないですけど武田豊樹選手、グランプリに出場しますよね。それと神山雄一郎選手が頑張ってますね。最後まで賞金ランクでGPギリギリのところにいて、惜しくもGPには出れないんですが、引き続き来年もS級S班ですからね。

競輪の楽しさを伝えられるよう頑張ります

 競輪界も花月園が閉鎖になり、ちょっと寂しい気がしますね。業界として新しい試みをいろいろやっていますが、やっぱりファンを引き付けるものを、知恵を出してやっていかないといけないですよね。競輪場に行って、競輪ってこんなに面白いのか、楽しいのかということをファンに実感してもらえるような工夫を、関係者みんなで考えていかないとね。今はレジャーが多様化してますから、競輪の面白さを若い人や女性に認識してもらってファンを増やしていく。来年はもっともっと女性とか、カップルとか家族連れとかが瀬戸風バンクで楽しめるような企画とかイベントとかをやっていきたいですよね。まぁ1度や2度では根付きませんから、瀬戸風バンクに行くといろんなイベントをやっていて家族で楽しめる、そんな中で競輪の楽しさとか面白さを分かってもらえるようなことを継続していく。私も瀬戸風バンク応援隊長としてね、微力ですけども頑張ってやっていきたいなぁと思っています。

 来年も番組では伊藤さんを中心にやっていきますけども、伊藤さんとは違った視点から、車券的にも情報的にもファンの皆さんにお伝えできればいいなと。楽しむと同時に、皆さんの懐も温かくなるよう車券の的中面でも頑張りたいと思います(笑)。

 それでは、松山ナイターは12月28日~30日もあり、グランプリの後もやっていますのでお楽しみいただくとともに、皆さん良いお年をお迎えくださいませ。